私たちは、1979年に初めてドイツのニュールンベルグ玩具見本市を視察しました。それから今日に至るまで、木製の玩具を中心にドイツと日本の玩具市場を注視してきました。この間、両国の木製玩具の状況は経済、文化、社会の大きな変化にともない、生産規模や使用目的が縮小しています。それでも今、木製玩具の存在意義は大きい物と思います。例えば、大量生産に不向きな玩具や直接肌に触れる部位には、自然素材の必要性を感じるからです。なにがなんでも木製玩具ではないことは明白ですが、木製玩具でなければ味わえない感覚も存続させる必要があるのではないでしょうか。このような思いから、微力ながら私なりに選んだドイツの玩具を、みなさまにご紹介させていただければ幸いです。
サンタ 無井